ビジネスの中心部・新橋に、これまでにない新しいオフィスのかたちが誕生します。「REVZO新橋」は木材の暖かさを感じられる、REVZOシリーズ初の木造・木質化オフィスビルです。木材を活用した空間は単なる働く場にとどまらず、働く人の創造性や好奇心を刺激し、都市の中心部という利便性の高い立地で、豊かな自然を感じられる次世代型オフィスとして新たな働き方を提案します。

木造・木質化がもたらす快適なワークプレイス
建物には、柱や天井などの構造体の一部や、内外装に木材を使用しています。例えば貸室の天井に木を採用することで、働く人にとって、木質素材の魅力である“柔らかさ”や“温かみ”をより感じられるワークプレイスとなります。他にも1階のエントランスから屋上テラスまで、直接触れ、目で視て、香を感じられるよう、各所に効果的に木を採用しています。

木造・木質化は視覚的な温かみや柔らかさに加えて、香りや湿度調整など、木が持つ本来の力を活かすことができます。
木の香り漂う空間にはリラックスや癒しの効果があり、気持ちを落ち着けてくれます。また、空気中の湿度を自然に調整する性質を持っているので、心地よい湿度を保つことで、快適な室内環境を保ちます。
こうした木造・木質化がもたらす心地良さは、人の五感に作用することで、ビジネスパーソンのストレスによる疲労感を緩和し、心身のリフレッシュにつながり、作業効率や創造性の向上をもたらします。

東京の豊かな森林から生まれた「多摩産材」の利用
東京都の面積の約4割が森林で占められており、そのうち約7割が多摩地域西部に広がっています。この広大な自然環境から生まれた木材のうち、本物件では、2~10階の木造柱の一部に多摩産材のスギを使用しています。
多摩地域の広大な自然環境から生まれた多摩産材のスギを、本物件では2~10階の木造柱の一部に使用しています。
森林の健全な育成には、適切な管理と木材の循環利用が欠かせません。利用期を迎えた木を使うことは、地域の林業を支え、ひいては東京の自然環境そのものを守ることにもつながっています。
本物件では、東京都農林水産振興財団様による補助事業「中・大規模建築物の木造木質化支援事業」及び「木の街並み創出事業」の交付を受けています。
事業目的でもある木造木質化建築物の建築促進と全国各地の木材利用振興、また、多摩産材の普及と需要拡大のために、構造体である木造柱へ採用し、外壁は多摩産材が広く様々な方の目に触れるよう木質化しています。

本物件では、伐採・利用・植樹・保育という森の循環を促進するために多摩産材を使用しています。
保有林での取り組み―利用期を迎えた樹木の多様な活用
中央日本土地建物グループは、山梨県南都留郡山中湖村と、神奈川県平塚市吉沢(きさわ)地区に山林を所有しています。本物件では、これらの保有林で利用期を迎えた木材を柱・仕上げ材・家具などに活用します。




今回の木造・木質化プロジェクトで構造材や仕上材への採用を検討しました。山中湖に保有するカラマツの強 度試験をした結果、本プロジェクトの柱の荷重支持部に採用可能であるとの結論に至りました。
林業の専門家である速水林業代表 速水 亨(はやみ とおる)氏は「本プロジェクトの山中湖保有林のカラマツ伐採により、間伐され森に光が入り、若木や自然に種が落ち芽を出した萌芽の成長に寄与するメリットがある」との見解を示しました。また、"環境攪乱"により生物多様性につながり、適切な森林整備の向上も期待されています。
森林資源循環によるカーボンニュートラルな社会の実現へ
森林は、光合成によって大気中の二酸化炭素を吸収し、木材という形で炭素を長期間にわたり建物に固定します。「REVZO新橋」では、こうした森林資源の循環を重視し、木材の積極的な活用を通じて脱炭素社会の実現に貢献しています。
本物件で採用されているハイブリッド木造建築は、建物の魅力向上と環境配慮の両立を図る先進的な取り組みです。木材利用の拡大は、森林の健全な整備と再造林を促進し、炭素の固定を広げていくことにもつながります。都市部における木造建築の可能性を広げる一歩として、「REVZO新橋」は新たな循環型社会のモデルを提示しています。

いま注目を集める都市部建造物の木造・木質化
近年、SDGsやESG投資への関心の高まりを背景に、建築分野でもサステナブルな取り組みが加速しています。木造・木質化はその代表的な取り組みのひとつで、都市部でも学校や病院、公共施設など多様な用途の建築物で導入が進んでいます。木材は再生可能な資源であり、環境負荷を抑えながら温もりある空間を生み出す素材として再評価されています。東京都では中規模・大規模建築物の木造・木質化を支援する制度も整備されており、次世代へつながる持続可能な都市づくりの一環として注目を集めています。
人と自然が共生する。新たな価値の創造へ──
「REVZO新橋」は、都市の中に木の温もりを取り入れ、人と自然が共に生きる未来を見据えた次世代型オフィスです。多摩産材および保有林の活用や森林資源循環の促進、ハイブリッド木造建築の採用を通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。単なる建築ではなく、地域の資源や環境への配慮をかたちにした空間。それは働く人に心地よさと刺激をもたらすと同時に、都市のあり方そのものに新たな価値観を提案しています。